「1棟貸し古民家」の宿泊施設『ヤマウラステイ』が茅野市にオープン
暮らしや文化を丸ごと体験できるオーダーメイドの旅を提供
諏訪エリア 茅野市
ちの観光まちづくり推進機構は、1棟貸しの古民家宿泊施設『ヤマウラステイ』を2020年10月16日オープンしました。地域で長い間眠っていた空き家を改修し、古民家独特の風格を残しつつも現代の生活様式に合う快適さが加わっています。
茅野市内の4つの空き家を改修
住民と一緒に元気な地域づくりを
『ヤマウラステイ』でオープンした宿は4棟。改修にあたっては東洋史研究家で古民家改修の第一人者として知られるアレックス・カー氏がプロデュースをしています。
基本プランは素泊まりで、食事については自炊や外食、ケータリングなど自由に選択することが可能。地元住民と一緒に料理を作ったり、地域内を一緒に歩いたりする体験プログラムなども用意されオーダーメイド型の旅を楽しむことができます。
ちの観光まちづくり推進機構の高砂樹史専務理事に『ヤマウラステイ』事業への思いや展望などを伺いました。
『ヤマウラステイ』開業への背景は?
八ヶ岳山麓に広がる地域は“山浦”と呼ばれ、里山の美しい景観が伝統や文化とともに受け継がれています。一方、過疎・高齢化が進み、空き家も非常に多いのが現状。廃墟になりつつあった空き家を改修し、宿泊施設として運営することで里山の景観や暮らしを残しつつ、持続可能な地域づくりをしていくことが目的です。
コンセプトにしている“特別な「ケ」を過ごす日”とは?
日本では冠婚葬祭の“ハレ”と日常生活の“ケ”を繰り返しながら暮らしてきました。ここに広がる里山の風景や文化、営々と続く暮らしは、住んでいる人にとっては“日常=ケ”ですが、きっと都会や海外から来た人にとっては普段とは違う“特別な日常”になるはずです。“ハレの日”のように華やかで忙しく過ごす旅行ではなく、地域で当たり前に営まれている暮らしや文化を丸ごと味わっていただきたいと考えています。
地域の“日常”を体験するには地域住民の関わりも重要ですね。
宿に備え付けの食器や家具など、調度品の多くは住民の方にご寄付いただいたものです。体験プログラムの『山浦散歩』は集落を散歩しながら地域の高齢者がガイドとして歴史や文化などを案内するオプションですし、デリバリーなどの食事は地域内の事業者にご協力いただいています。施設の清掃なども住民の方にお願いしており、50人を超える方に関わっていただいています。お客さまと住民の交流と併せ、雇用の場を作り過疎・高齢化が進む地域を元気にしていきたいです。
今後の展望は?
地域で営まれている暮らしや受け継がれてきた歴史・文化を活かし、ここでしかできない体験を提供することで『ヤマウラステイ』というブランドを確立させていきたいです。さらに、元々この地域は海外のお客さまが少ないという課題もありました。来年度以降は、インバウンドにも力を入れていく予定です。
残せるものは残し、活かせるものは最大限活かす
時を重ねた風格をそのままに快適さを両立
4棟はいずれも築100年越え。宿として生まれ変わるまで60年ほど空き家だった物件もあるそうですが、長い間放置されていたとは思えないほど美しく快適。全棟に床暖房やペレットストーブなど最新設備が設置されています。一方、古民家ならではの歴史を感じさせる梁や柱など、活用できるものは可能な限り残しているそうです。『ヤマウラステイ』の建築・施設管理を担当する佐々木美幸さんに4棟を案内していただきました。
2021年1月31日(日)まではプレオープン期間とし、金・土・日・月曜日と祝日のみの宿泊受付です。宿泊料金は通常の15%引きになり、さらにGO TO TRAVELキャンペーンの対象施設にもなっています。
自然豊かな里山に囲まれた中、歴史ある地域の暮らしを丸ごと味わいながら“特別な「ケ」の日”を過ごしてみませんか?
更新日:2021/08/31
ヤマウラステイ
開催時期 | プレオープン期間の2021年1月31日(日)までは金、土、日、月、および祝日の宿泊のみ受付 |
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予約 | 下記リンクより公式サイトに移動して予約 |
料金 | 二名一室の場合、一人1万7850円~2万7200円(税別)※プレオープン期間の料金 |