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公式フォトグラファーが撮った『#長野の駅物語夏』の“ストーリー”

今年も7月28日(金)~9月30日(土)にわたり、Go NAGANO×県内鉄道7社連携『長野県観光インスタアワード2023夏』が開催されます。毎年、数多くの素晴らしい作品との出会いに運営スタッフ一同、驚きと興奮の連続です。皆さま、心より感謝申し上げます。この夏のテーマは『#長野の駅物語夏』。長野県内には258の鉄道駅があります。「駅」は日々の生活の拠点、旅の始まり、途中、そして終着の場所……。そう、「駅」はそこに居た、そこを通った人たちの“物語が生まれる場所”なのかもしれません。この夏、あなたの『駅物語』を教えてくれませんか?

今開催にあわせGo NAGANOではアワード選定者を務める県内在住、観光機構公式フォトグラファーにサンプル作品撮影を依頼。「あなたの駅物語を教えてください」という問い掛けに4名のプロフェッショナルが小説のような世界を現像。それぞれの作品とともに物語のページをそっとめくります。

更新日:2023/07/29

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TOP PHOTO:JR長野駅・北陸新幹線ホーム ©︎内山温那
 

杉村 航『こんなところに住みたい』_大糸線・稲尾駅~海ノ口駅(JR東日本)

「“車窓からの眺め”感を出すために車内を入れ込み、パノラマのフレーム効果も演出。窓越しの景色の透明感は欲しいので、ガラスの反射が少ない瞬間を狙う」(杉村さん)

撮影時間:午前7時30分ごろ
撮影場所:JR東日本大糸線・稲尾駅~海ノ口駅から見える木崎湖

「この撮影依頼を受け、僕にはすぐに思い浮かぶ特別な場所があった。30年前、兵庫県から憧れだった白馬岳登山にやって来た。その帰路、心地よい列車の揺れがもたらす眠気に誘われながらも、車窓から目に飛び込んで来る夏色の信州に夢中でした。“こんなところに住みたい”。県内の大学への進学を決意した、高校2年生の夏休み……あのフィルム時代をもう一度」

~写真を撮ることで心掛けていること~
「小説を読む。例えば村上春樹など。文中に登場する旅の一節、文章で綴られたその情景を
自分の頭の中で想像し可視化します。シーンを構成しイメージをつくる。僕はこうして感性が劣化しないよう心掛けています」(談)

<作者プロフィール>
杉村 航(Wataru Sugimura)
フォトグラファー。1974年生まれ。長野県在住。山岳・スキー写真をメインに撮影する。沢に薮山、山スキー、道なき道をいく山旅が好き。ライフワークはトラウトフィッシング。美しいヤマメやイワナを求めて、全国の渓流に足しげく通う日々。小谷村山案内人組合所属、北アルプス北部遭対協。全日本釣り団体協議会公認・フィッシングインストラクター。

清水隆史『好きな駅を照らす夕日』_長野線・朝陽駅(長野電鉄)

「良い瞬間は突然やって来るので、焦らず冷静に見つめる」(清水さん)

撮影時間:午後5時ごろ
撮影場所:長野電鉄長野線・朝陽駅

「僕は古い建築物など、歴史を感じるものや事象に興味があります。以前、ある媒体で連載を担当していました。この長野電鉄の朝陽駅も大好きな駅の一つで時々訪れます。1926年(大正15年)開業。木造平屋建ての当駅はとても質素な造り。とても惹かれます。この日は通勤帰宅時間、木製の柱に支えられた大きな庇(へり)へ差し込む夕日が作る柵の影が印象的的でした」

~写真を撮ることで心掛けていること~
「カメラを持ち出し、いろいろと試してみることが大切だと思います。創作の世界に夢中になって、トライ&エラーを繰り返す。それが理想とする作品に近づく手掛かりかもしれません。そして撮影とは記録に残すことだと思っています」(談)

<作者プロフィール>
清水 隆史(Takashi Shimizu)
フォトグラファー。1969年奈良県生まれ、長野市在住。信州大学教育学部進学を機に奈良から移住。主に長野県内で観光から企業案件まで、商業写真を手広く手がけている。1992年にフラットでジャンルレスなアートスペース〈ネオンホール〉、2003年に〈ナノグラフィカ〉をスタートさせ、約30年以上にわたり長野のユースカルチャーや地域文化に係わってきた。ロックバンド「OGRE YOU ASSHOLE」のベーシストとしても活動中。

佐々木健太『高台から見下ろせる早朝の駅』_飯田線・伊那大島駅(JR東海)

「駅とその背景になる松川町の街並みを包む柔らかい光を撮りたかった」(佐々木さん)

撮影時間:午前5時25分ごろ
撮影場所:JR東海飯田線・伊那大島駅

「駅というテーマに思いのほか悩みました。けれど僕なりの世界観を表現したくなり、日常的に利用する飯田線の駅をあらためて行ったり来たりしました。そこでふと、この地方には伊那谷の地形がもたらす標高差があることに気が付きました。“高台から見下ろす早朝の駅を撮ってみたい”と思ったのです。場所は駅の入り口を背にして正面、松川インター大鹿線が通る高台です。計画では日の出ごろを想定していたのですが、もう少し周囲が明るくなり、駅の背景となる松川町の街並みにも朝日が当たる、そのヌケ感も欲しかった。やがて理想の時間帯が訪れました。でもまだ早朝。通勤の人を待ちました……」

~写真を撮ることで心掛けていること~
「撮影への緻密な計画性は必要だけど、楽しくなければいけない。大前提として楽しめればいいと思っています。準備を整え、現場に立ったら被写体に集中して他のことは忘れる。偶発的で、狙っているんだけど、狙っている以上のものが撮れたとき、とてもとても嬉しいです。僕はその喜びを忘れないようにしています」(談)

<作者プロフィール>
佐々木 健太(Kenta Sasaki)
1983年長野県中川村生まれ。東京綜合写真専門学校卒業後、スタジオアシスタント、広告制作会社撮影部アシスタントを経てフリーランスへ。結婚を機に長野県中川村へ拠点を移す。現在中川村を拠点に活動中。

内山温那『子どもと電車の何気ない風景』_長野線・本郷駅~桐原駅(長野電鉄)

「散歩途中に踏切の音が聞こえたので、先を歩いている子どもを追いかけながら、電車が来たときのバランスが良さそうなところを見つけながらカメラを構えていました」(内山さん)

撮影時間:5月ある日の夕方
撮影場所:長野電鉄長野線・本郷駅~桐原駅沿線の道

「ときどき子どもと散歩している道。私はいつもカメラを持ち歩いています。はっとした風景や情景、そして出来事と出会ったりすれ違ったりしたとき、写真に収めたい、その瞬間の心の高揚を記録したい、と強く思います。この日も駅近くの道を歩いていると、日常の風景となる電車が目の前に。子どもは運転席に向かって手を振る。運転手さんが一瞬こちらを見て少しだけ応えてくれました。すでに私はカメラを構え、ファインダーをのぞきシャッターを押しました。親子だからでしょうか。子どもの行動は予想できていました。電車となにか人の営みを感じる風景を撮ることができたのです……」

*巻頭の写真はゴールデンウィーク、北陸新幹線に乗り家族旅行への出発時。場所はJR長野駅・北陸新幹線ホーム。子どもの背中から、大きなわくわくと少しだけ緊張が伝わる。

~写真を撮ることで心掛けていること~
「はっとする感性の高揚を内包し続けること。そしていつもカメラを持ち歩くこと」(談)

<作者プロフィール>
内山 温那(Haruna Uchiyama)
長野県上田市出身。現在は長野市を拠点に写真撮影の仕事をしている。時々イラストも描く。二児の母であるため緩やかに活動している。

注)今回はGo NAGANOサイトにあわせ画像アスペクト比を3:2で撮影しています。『Instagram(インスタグラム)』では1:1(正方形)=1080×1080ピクセル、1.91:1(横長)=1080×566ピクセル、4:5(縦長)=1080×1350ピクセルが画像適正サイズとされています。

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